宇宙物理学研究室では、宇宙大規模構造からブラックホール・中性子星合体、宇宙線加速や天体磁気圏など、様々なスケールにまたがった宇宙現象を理論・シミュレーションのアプローチによって明らかにする研究をしています。一般相対性理論を元にした重力レンズ効果や重力波、原子核物理、プラズマ物理などを駆使して現象の解明に挑んでいます。国立天文台やJAXAのプロジェクトや、欧州や米国の研究機関が主導する国際的なプロジェクトにも連携して観測と密着した理論シミュレーション研究を進めています。また、本研究室メンバーはハドロン宇宙国際研究センターの一翼を担っており、高エネルギー宇宙線の起源の解明に挑んでいます。日本のフラッグシップスーパーコンピューター向けの超並列数値計算、AIの天文学への導入など、最先端のソフトウェア開発をしていることも特徴です。



研究室の沿革
2024年度(令和6年度)の研究室メンバー構成は、教員4名、特任教員4名、特任研究員1名、博士課程大学院生2名(うち1名は東京大学博士課程大学院生で、千葉大学特別研究学生)、修士課程大学院生7名、学部生(卒業研究)5名、事務補佐1名、計24名が在籍しています。年代 | 主な出来事 |
---|---|
2024年(令和6年)4月 | 久徳 浩太郎が理学研究院教授として着任しました。 |
2024年(令和6年)4月 | 冨田 沙羅が理学研究院/国際高等研究基幹特任助教として着任しました。 |
2023年(令和5年)9月 | 札本 佳伸が先進科学センター特任助教として着任しました。 |
2023年(令和5年)4月 | 阿部 克哉が先進科学センター特任研究員として着任しました。 |
2022年(令和4年)6月 | 大里 健が先進科学センター特任助教として着任しました。 |
2022年(令和4年)2月 | 大栗 真宗が先進科学センター教授として着任しました。 |
2015年(平成27年)7月 | 堀田 英之(現名古屋大学)が特任助教として着任しました。 |
2012年(平成24年)1月 | ハドロン宇宙国際研究センターが設置され、本研究室メンバーがプラズマ宇宙研究部門に所属しました。 ニュートリノ天文学部門と連携して国際研究拠点の形成を目指しています。 |
2011年(平成23年)4月 | 松本 洋介が特任助教として着任しました。 |
2003年(平成15年)4月 | 先進科学教育センター教授として花輪 知幸が、グループに加わりました。 |
1995年(平成7年) | 大学院自然科学研究科に山下 和之(現山梨大学)が加わり、平成14年度まで、この3名のスタッフで研究室が運営されました。 |
1994年(平成6年) | 千葉大学理学部物理学科に宇宙物理学研究室誕生。 この年、教養部の廃止にともなって宮路茂樹と松元亮治が理学部物理学科に移籍して宇宙物理学教育研究分野を立てました。 |
研究環境
当研究室では宇宙現象の理論シミュレーション研究を中心とした研究を行っています。研究室には計算機が大好きな人間が多く集まっています。研究室では、現在、学生ひとりにほぼ1台のPCが使える状態にあります。これらの計算機から国立天文台・天文シミュレーションプロジェクト(CfCA)のXC50、理化学研究所のスーパーコンピュータ「富岳」を利用して研究を進めています。
関連する研究室
千葉大学には高エネルギー宇宙ニュートリノなどの研究をしている宇宙観測実験研究室があり、ハドロン宇宙国際研究センターのニュートリノ天文学部門を担っています。実験宇宙物理学に関心のある人はそちらのページも御覧ください。