アルゴリズムは流れ図を用いて表現することができます。図2.4にユークリッドの互除法の流れ図を示します。キーボードの形の箱は入力されたふたつの数値をそれぞれmとnという名前の記憶場所に保存することを意味します。四角の箱は処理をあらわします。 r ← m%n の % は割り算の余りを求める演算子です。整数同士の割り算 m÷n の余りを r に記憶しています。菱形の記号は場合分けを示します。記憶場所 r の値が0でなければ下に、 0ならば右に進みます。下に進んだ場合は m と n の値を更新してもう一度割り算の余りを求めた後、菱形の前に戻って繰り返します。余りが0になったら n の値を gcd に記憶して終了します。流れ図では上記の３つの基本パターンが明確に区別できていません。そこで、連接、選択、反復に異なる記号を用いる図式が考案されました。一例として、 PAD（Problem Analysis Diagram）を紹介します。図2.5に流れ図との対応、図2.6にユークリッドの互除法のPADによる表現を示します。すべてのアルゴリズムは以下の３つの基本パターン（基本制御構造）の組み合わせで記述することができます。（1）連接：処理Aをして、次に処理Bをする（2）選択：条件が満たされていれば処理A 満たされていなければ処理Bをする（3）反復：条件が満たされている間、処理Aを繰り返すアルゴリズムの図式表現（1）：流れ図アルゴリズムの図式表現（2）：構造化チャートアルゴリズムの基本パターン図2.4：ユークリッドの互除法のアルゴリズムの流れ図図2.5：PADと流れ図による連接、選択、反復の表現図2.6：ユークリッドの互除法のPADによる表現stratr m % nm ngcd nn rgcdr m % nendr ≠ 0mをnで割った余りnom, n yesPADAB連接選択反復流れ図A条件条件BAnonoyesyesBAB条件A条件Aユークリッドの互除法m, nを入力gcd nr m % ngcdを表示while r ≠ 0m nn rr m % n17
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