第2部 Pythonからは、大規模データ解析を支援するライブラリ pandas が利用できます。pandas は DataFrameというデータ形式を用いて、表形式のデータを扱うことができます。データ解析への応用データ解析支援ライブラリ天体観測データの例インターネットで公開されているデータを読み込んで解析する方法を紹介します。たとえばe-Statというサイトでは国勢調査結果等が公開されます。天体観測データも多くの場合、ある期間が過ぎると一般公開されるため、これらをダウンロードして研究に活用することができます。 国際宇宙ステーションの日本実験棟「きぼう」船外に取り付けられた全天X線監視装置MAXIによる観測データを例にして、公開データの解析方法を紹介します。MAXIホームページ(http://maxi.riken.jp/)のBasic dataから、様々な天体のX線時間変動データを下表のような形式でダウンロードすることができます。ここで、MJDは修正ユリウス日、各列はキロ電子ボルト(keV)であらわしたエネルギー範囲の1秒1cm2あたりの光子数の平均値です。05ブラックホール候補天体 MAXI J1820+070の観測データ。誤差データ列は省いた。 MJD 2-20keV 2-4keV 4-10keV 10-20kev0 58187.5 0.111142 0.028501 0.029337 0.0404411 58188.5 0.232336 0.073869 0.076537 0.0609102 58189.5 0.351457 0.130996 0.126267 0.0742543 58190.5 0.427677 0.179219 0.158668 0.0698054 58191.5 0.886044 0.394579 0.309640 0.15335722
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