Spicule (太陽彩層ジェット)

解説

スピキュールとは彩層からコロナに突き出ている細長い突起構造のことです。 超粒状班の縁に多くあります。 直径は約1000kmあり、高さは5000km - 10000kmあります。 主に水素のHα線で観測されます。 一本一本のスピキュールは絶えず運動しており、彩層上部から上昇して (上昇速度は約20km/s)、その後下降に転じるものと、 上昇したあと消えてなくなるものがあります。 いずれの場合も約5分くらいの現象です。
スピキュールの発生原因はまだよくわかっていません。 有力なモデルとして、超粒状班の縁に掃き寄せられた強い磁束管に沿って、 音波または磁気流体波が伝播することで発生するという説が考えられています。 光球から彩層上部に波が伝播するにつれて密度は急速に減少します。 そのため音波や磁気流体波の擾乱の速度は大きくなり(ときには衝撃波が発生し)、 彩層上部をコロナに持ち上げることが可能になります。
固定された磁束管の根元に擾乱を与えて、 その擾乱が音波や磁気流体波として光球から彩層上部をコロナに持ち上げられる 様子をみてみましょう。

計算結果

[MOVIE] [WEB ANALYSER]


初期条件を表示するにはマウスを図の上においてください。

初期には密度の高い光球と高温のコロナの2層が存在します。 光球で発生したAlfven波によって、光球の表面が持ち上げられます。

基礎方程式

球対称の磁気流体方程式

詳細解説

より詳しくは、こちらのドキュメント(PDFファイル)を参照してください。