反省点と今後の課題




私がやったことまでは、頑張れば3〜4日でできることです。従って、このページを見てちょっと興味を持った方なら誰でもできます。本当に研究といえるような物にするためには、ここからが大変です。ということで、まず、研究内容の補足、(どのようなアプリケーションを使ったか、また、作ったプログラムの説明等)続いて反省点、最後に今後の課題をここにまとめておきます。
 

・研究内容の補足


1.今回の研究では、ロシュ等ポテンシャルの図を描くために、まず、xy平面上に225×225の格子を設定し、この格子上の400個の格子点でのポテンシャルの値をすべて計算し、(プログラム”potentials.c”)テキストデータをつくり、これに等高線を引くアプリケーションを使って値を指定して等高線を引くという方法を採った。具体的には、IDLというアプリケーションを使った。このアプリケーションではなにも問題がなかったが、gnuplotのような簡単なものでは、この方法では等高線を描くことはできない。

この場合には、いくつか方法があるが、ポテンシャルを表 すで、等高線を引きたいポテンシャル値を代入し、 更にのどちらかの価を代入してのみ、あるい はのみの方程式を作り、これを解くということをデータが欲しい範 囲を細かく刻んで繰り返し行う(例えばxを−2から2までの範囲で 0.04ずつにくぎってyを求めることを100回繰り返すなど)ということ を行うプログラムをつくってデータを得れば(つまり等しいポテンシャル値をもつの組を必要な数だけ求めるということ。)可能になる。便利なアプリケーションを持ってない人はぜひ試してみてください。
 
 
 

2.質点の運動をシミュレーションするプログラム(santai.c)では、ルンゲクッタ法を用いたが、dtの間隔は、

となるようにした。こうしないと、引力の非常に強いところでは軌跡がとびとびになり、綺麗な線を描けない。
 
 
 

3.L1、L2、L3点の位置はそれぞれL1.cL2.cL3.cというプログラム(すべてニュートン法です。)で求めた。これらの点ではy座標は0であることが判っているので簡単である。L4点、L5点についてはこれらの点とm1星の重心、m2星の重心が必ず正三角形を描くという法則を用いて求めた。
 
 

・反省点


1.結果のところにも書いたが、L4L5付近に質点を置いた場合には、良い結果が出なかった。この原因として今考えられることとしては、やはり、シミュレーションのプログラム(santai.c)が間違っていたとしか思えない。このプログラムでは、m1m2を与えてやることになっているが、これによってが同じ値でもωの値がぜんぜん変わってきてしまうということになる。(例えばm1=2、m2=1の時と、m1=200、m2=100の時。)

ということで、ωを1に固定して、の価のみを与えるプログラム(m1m2の価はにより一意的に決まる。)に書き換えてみた。(santai2.c)この研究を引き継いでくれる人は、このプログラムで、いろいろ試してみてください。
 

2.今回は時間が無くてできなかったが、このような研究の発表は、静止画で行うよりも、動画をつくって見せたほうが受けがよいはずである。私の研究を継ぐ人は、がんばってください。
 
 

・今後の課題


1.xy平面のみでなく、三次元でどうなるかのシミュレーションをする。(動画で。)

2.質点にいろいろな初速を与えたり、内部ロシュローブの体積のことまで考えて星の進化の過程を考えるときの参考となるような高度なシミュレーションにする。
 
 

以上、きっと非常にわかりにくいところが多々あるはずですが、どうしてもここがわからない、ここをもっと詳しく知りたい
という方は、
 
 
 

E-mail: yamamura@c.chiba-u.ac.jp

まで、メールください。



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