大学院進学を志望される方へ
大学院で私と一緒に研究してみたい方は、千葉大学宇宙物理学研究室の大学院受験案内をご覧ください。以下の文書は研究室の方針ではなく、私の個人的な考えです。
願望
どういう人に来てほしい・来てほしくないと言い出すとキリがないですが、思い当たることを挙げておきます。
- 何か知りたいことがある人、できれば知りたいことの幅が広い人が望ましいです。「何も知りたいことはないけど研究をしたい」という方を大学院で歓迎することは、少なくとも僕はしていません(学部生の卒研配属ではその限りでない)。
- 他人との議論を通じて研究を進められる、少なくともその意識を前向きに持っていることが望ましいです。
- 狭義の自分の専門以外の話題にも興味を持ち、他の研究者のセミナーなども積極的に聞く、可能なら質問もできることが望ましいです。
また、院試では現実問題として時間の制約があり簡単な問題を多く解く能力を問いがちなのに対し、本来ならもう少し高度な内容を深く勉強した人を歓迎したい気持ちもあります。院試にはあまり出ないものだと、例えば(ものによっては出ることもあると思いますが)
- 作用角変数による3次元Kepler問題の解析
- Liénard-Wiechertポテンシャルによる電磁波放射の計算
- Sommerfeld展開による低温Fermi気体の記述
- WKB近似によるトンネル確率の評価
くらいの内容は押さえておくと、実際の研究でも役に立つと思います。逆に、このあたりが書かれていないような初学者向けの本だけ読んで院試に受かったくらいでは、まだようやく勉強を始める準備ができたくらいの段階と認識してほしいところです。一般相対論や場の量子論などの内容を早くから勉強しておく必要はありませんが、しかしこのあたりに興味がないまま僕のやっているような研究分野に進みたいというのも不思議な気はします。
有益なページ
研究に臨むにあたり、一読をお勧めするページをいくつか紹介しておきます。もちろんいずれも細かく見れば意見の違うところはありますが、私も大筋で同意しています。(やや強めに違うかもしれないのは、修士・博士号の取得者が狭義の学術業界の外で活躍することを、私はもう少し積極的に期待しています。)
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