ブラックホール周辺の光線軌道

 このJAVAアプレットは、シュバルツシルト・ブラックホール周辺の球対称重力場中における光線の軌道を計算して表示するものである。いわゆる重力場中での光線の湾曲の問題を扱います。

 光線の軌跡の方程式は、極座標(R,φ)を用いて、次式のように表すことができる。

    dU/dφ=V   ただし U=rg/R
    dV/dφ=−U+(3/2)*U^2

ここでrgは、シュバルツシルト半径rg=2GM/(c^2)です。

 ニュートン力学の場合(R>>rg すなわち U<<1)は下の式の右辺第2項は無視できて、2つの式は単なる直線の方程式に帰着します。つまり光線は直進します。
 しかし、ブラックホールの近傍(R/rg〜U〜1)では、第2項による一般相対論的効果が現れます。つまり、光線は重力場中で曲がるのです。
 より正確には、光線が曲がるというより、空間自体が曲がっているというべきで、光線はその曲がった空間の中をあくまでも直進しているにすぎません。

使用者はまず以下のパラメーターを入力する。

    R0,S0  : ビームの初期位置  極座標(R,θ[度])
    F0     : ビームの向き [度]

さらに、Auto(オートマチック)にチェックを入れておくと自動的に10度毎に360度方向、36本のビームが連続発射される。

 以上を入力したのち、Calculateボタンを押せば実行されるようになっている。



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