Orszag-Tang 渦問題

著者

松本洋介(千葉大学)

背景

多次元MHDシミュレーションコードの標準問題として、Orszag-Tang 渦問題( Orszag & Tang, 1979 )が知られている。本問題では、複数の衝撃波の相互作用や渦形成などが含まれ、MHDシミュレーションコードの安定性および精度を比較する上でしばしばよく挙げられる。また、2次元計算のため、磁場のソレノイダル性( \nabla\cdot\mbox{\boldmath$B$}=0 )を維持できないと計算が破綻する( 磁場の発散の数値的処理 を参照)。

課題設定

初期状態として、各物理量に対して下記のように設定する。

\rho &= \gamma^2 \\
P    &= \gamma   \\
V_x  &= -\sin(Y) \\
V_y  &= +\sin(X) \\
V_z  &= 0.0 \\
B_x  &= -\sin(Y) \\
B_y  &= +\sin(2X) \\
B_z  &= 0.0 \\

ここで、 \gamma=5/3 は比熱比である。計算領域は 0 \le X \le 2\pi0 \le Y \le 2\pi で、各方向に対して周期境界条件を与える。

結果

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T=\pi における結果。左が温度 ( P/\rho )の2次元分布を表し、右は Y=0.64\pi における X 方向のプロファイル

参考文献