[期日] 2003年9月8日(月)13時 〜 9月12日(金)17時
[場所] 千葉大学総合メディア基盤センター
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[主催] :宇宙シミュレーション・ネットラボラトリーシステム開発グループ 千葉大学理学部宇宙物理学研究室 [組織委員]:松元亮治(千葉大)、松本 紘、臼井英之(京大・RASC)、 柴田一成(京大・理)、富阪幸治(国立天文台)、藤本正樹(東工大・理) 荻野竜樹(名大・STE研) [実行委員]:松元亮治、花輪知幸、宮路茂樹(千葉大)、 富阪幸治、和田桂一(国立天文台)、 横山央明(東大)、福田尚也(岡山理科大) [期日] :平成15年9月8日(月)ー12日(金) [会場] :千葉大学総合メディア基盤センター (千葉市稲毛区弥生町1−33) [趣旨]
計算機を用いた数値シミュレーションは、地上での直接実験が困難な天体とス ペースプラズマ現象を研究する強力な手段となっています。計算機の性能向上 と計算科学技術の発達に伴ってシミュレーション可能な対象も広がり、本格的 な3次元計算が行われるようになってきました。シミュレーションにもとづい て観測結果を解釈したり、新たな観測の提案を行う機会も増えています。 しかしながら、宇宙シミュレーションの教科書、大学・大学院での講義はまだ 十分整備されているといえる状況ではありません。そこで、天体分野では数値 天体物理学の導入教育を行い、シミュレーションの裾野を広げることを目的と したサマースクールを開催してきました。一方、スペースプラズマ分野は、 ISSS(国際スペースプラズマシミュレーションスクール)をほぼ2年毎、2001 年のミュンヘン開催までで6回実施してきました。昨年度には、科学技術振興 事業団計算科学技術活用型特定研究開発推進事業(ACT-JST)「宇宙シミュレー ション・ネットラボラトリーシステムの開発」(代表:千葉大学 松元亮治) グループ主催で、名古屋大学情報メディア基盤センターと情報連携基盤センター を会場として天体分野とスペースプラズマ分野合同のシミュレーションサマー スクールを開催しました。 今年度も、「天体とスペースプラズマのシミュレーションサマースクール」を 開催します。本シミュレーションサマースクールでは、千葉大学総合メディア 基盤センターを会場として講義と実習を行います。シミュレーション入門教材 としては、ACT-JST課題「宇宙シミュレーション・ネットラボラトリーシステ ムの開発」により開発したバーチャルラボラトリーシステムを用います。この システムは、流体・磁気流体モデル、粒子モデル、ハイブリッドモデルの標準 シミュレーションコードと、宇宙シミュレーションの基本的な課題(衝撃波伝 搬、各種流体・磁気流体不安定性、粒子・波動相互作用など)の初期条件、 パラメータセット、課題解説などを集めたものです。 本サマースクールには3つのコースがあります。 (1)流体・磁気流体コース(9/8-9/12):流体・磁気流体方程式の差分解法に ついての系統的な講義と宇宙シミュレーションの基本的な課題についてのシミュ レーション演習を行った後、小人数のグループにわかれて応用課題(磁気流体 不安定性、太陽フレア、降着円盤とジェット等)について実際の研究にも適用 できる実践的なシミュレーション実習を行います。 (2)流体・磁気流体アドバンストコース(9/8-9/12):これまでのサマースクー ル参加者など、数値シミュレーションについてある程度の予備知識のある受講 者を対象として、実際にシミュレーションコードを作成することを目的とした 文献の輪読、シミュレーションコード作成演習などを行います。 (3)プラズマ粒子シミュレーションコース(9/8-9/9):プラズマ波動の非線 形現象を運動論的に扱う粒子シミュレーションについて、1次元粒子シミュレー ションコードを用いた講義と実習を行います。 それぞれのコースは独立して講義・演習を行いますが、前半(9/8-9/9)をプラ ズマ粒子シミュレーションコースに参加したのち、後半(9/10-9/12)を流体・ 磁気流体コースの応用課題演習に参加することも可とします。意欲ある大学 院生、若手研究者の参加を歓迎します。専門家が自分の専門外のシミュレー ションを学ぶために参加することも歓迎します。 講義内容とスケジュール (1)流体・磁気流体コース (9/8-9/12) 第1日(9/8) 13:00-14:00 イントロダクション (柴田) 14:00-15:00 差分法の基礎 (松元) (小休憩) 15:00-15:30 実習端末の利用説明 15:30-17:30 差分法の実習 (福田) 第2日(9/9) 9:30-10:30 システム方程式の解法 (富阪) (小休憩) 10:30-12:00 近似的リーマン解法 (富阪) 13:30-15:30 磁気流体1次元基本課題(衝撃波管など) (小休憩) 15:30-16:30 磁気流体2次元基本課題 16:30-17:30 応用課題紹介 第3日(9/10) 9:30-10:30 地球磁気圏のMHDシミュレーションと可視化 (荻野) (小休憩) 10:30-12:00 CIP法 (矢部) 13:30-14:30 SR8000,VPPの利用説明 14:30-17:30 応用課題実習 第4日(9/11) 9:30-10:30 MPIによる並列化 (野澤) (小休憩) 10:30-12:00 応用課題実習 13:30-17:30 応用課題実習 第5日(9/12) 9:30-12:00 発表準備 13:30-17:00 課題発表会 (2)流体・磁気流体アドバンストコース (9/8-9/12) シミュレーションコード作成を目的として基本文献の輪読と コード作成実習を行う(花輪) (3)プラズマ粒子シミュレーションコース (9/8-9/9) 第1日(9/8) 13:00-14:00 プラズマ粒子シミュレーションスクール概説 14:00-17:30 1次元粒子シミュレーションコードの説明・実習 (差分法、PIC, 粒子速度更新法) 第2日(9/9) 9:30-12:00 1次元粒子シミュレーションコードの説明・実習 (場の解法、時間フローチャート) 13:30-16:00 基本課題実習 16:00-17:30 MPIによる並列化の説明 ------------------------------------------------------------------------ 初日は12時に受付を開始し、午後1時に開講します。第2日目からは午前9時30分 から講義を行います。演習室の計算機端末は午前9時から午後9時まで使用でき ます。 ------------------------------------------------------------------------ |