シミュレーションサマースクール応用課題

降着円盤とジェット(担当:松元亮治)

降着円盤から磁気流体ジェットが形成される過程を円筒座標系2次元軸対称のMHDコードを用いてシミュレートする。最近、銀河系内のブラックホール候補天 体では、降着円盤が光学的に薄い、高温状態から光学的に厚い低音状態に遷移する際に、高速ジェットが噴出していることがわかってきた。そこで、高温トーラ スを鉛直方向あるいは方位角方向の磁場が貫いているという初期状態から出発して輻射冷却を含めたシミュレーションを実施し、上記の状態遷移が円盤内部の磁 場及びジェット噴出に及ぼす影響を調べる。

1.パラメータ依存性サブグループ

    奥浩行(茨城大)、白木吉乃(山形大)

    降着率、ジェットの質量放出率などがクーリングの大きさ、クーリングをいれ 始める時間、磁気拡散係数、Eth、Emgなどにどのように依存するか調べる。
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2.磁場形状依存性サブグループ

    小田寛 (千葉大)、後藤修一(千葉大)


    初期磁場が、鉛直方向一様な場合だけでなく、方位角磁場(Machida et al 2004に方位角磁場の場合の平衡解の説明がある)、円環電流が作る磁場、双極磁場の進化も調べる。
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3.ブラックホールサブグループ

    中村航 (東大)、釜中愛美 (京大)、村田浩也 (神大)、吉本淳 (神大)

    重力ポテンシャルとして一般相対論効果を近似する Pseudo Newtonian ポテシャル ψ= -GM/(r-rg) を用いた計算を行う。ここで、rgはシュバルツシルト半径。ここでは rg=0.1 としている。
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